Evaluation(評価)学習者の達成度

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Design(設計)でも見てきましたが、研修の受講者の達成度を評価するというのは、単純にその受講者が合格したか否かを評価する以上に様々な目的に利用できます。

Design(設計中)に実施するのであれば、教材や研修での教え方等が適切に受講者を研修目標に到達させることができているかという形成的評価に使用するケースが主になるでしょう。

研修の開発が終了し、実際に研修を実施している状態で受講者にテストを行う場合は形成的評価よりも総括的評価の側面で使用するケースが多くなります。つまり、受講者個々の成績評価をすることと、研修の全体的評価をするためにテストを実施するのです。

受講者の達成度を評価する場合には集団準拠方式と基準準拠方式があります。集団準拠は学習者の上位何名を合格、それ以下を不合格とする方法で、基準準拠はある点数を越えたら合格とするやり方になります。

今まで学んできたとおり、研修とはその研修で学ぶことがゴールではなく、その学んだことを業務に活かして目的を達成することがゴールとなります。その観点から言えば、研修で目標としていた基準が達成できているかどうかを確認すればよいため、基準準拠方式で評価する方が良いでしょう。

研修全体の評価をする場合には、受講者の平均点を見ます。その平均点が目標に到達していない場合、あるいは想定していたよりも低かった場合には原因を見直す必要があります。

原因には教え方の問題なのか、そもそも研修の目標が古すぎて時代遅れになってしまっていたり、前提条件の揃っていない不適当な受講者が多くいるのかといった要因があり、これらを追加で調査して原因を特定する必要があります。

このように特定した原因に対してどのように対策を打っていくのかという改善を施し、研修の質を担保していくというサイクルを回していくのです。