2021-01-01から1年間の記事一覧
このブログは以下の書籍を参考にしました。 インストラクショナルデザインの原理 R・M・ガニェ、W・W・ウェイジャー、K・C・ゴラス、J・W・ケラー 著 鈴木克明、岩崎信 監訳(北大路書房) インストラクショナルデザインの道具箱101 鈴木克明 監修 市川尚…
Evaluation(評価)の最後はインストラクションの結果に関してです。 インストラクションの結果とは、前回説明した学習者の達成度だけではなく、その研修そのものの効果があったのか、あったとすればどのようにどの程度効果があったのかということ…
Design(設計)でも見てきましたが、研修の受講者の達成度を評価するというのは、単純にその受講者が合格したか否かを評価する以上に様々な目的に利用できます。 Design(設計中)に実施するのであれば、教材や研修での教え方等が適切に受講者を…
学習者の反応に関する評価についてです。研修が終了した後に受講者に研修の感想などを書いてもらうアンケートのことを指しています。 この種のアンケートは信頼度と有効性に関して常に批判を浴びていますが、それでも研修評価として一般的に今もなお行われて…
評価の対象別の2つ目はプロセス評価です。 これはインストラクショナルデザインのプロセス、今回でいえばADDIEモデルのプロセスを評価していくことで、プロセスの効果と効率を連続的に改善することができるという品質管理の視点から実行される評価です…
評価のタイプは目的別と対象別で分けることができ、前回は目的別の評価について説明してきました。 対象別の評価のタイプは大きく分けて5つあります。今回は教材の評価について説明していきます。 教材評価は主に研修の設計・開発中に行われます。つまり、…
研修の評価には形成的評価と総括的評価という目的別に分類したものと、評価の対象別に分類した5タイプの分類の2種類があります。 まずは形成的評価と総括的評価という評価概念について説明していきます。 形成的評価と総括的評価はその評価をどのような目…
ADDIEモデルの最後の項目は評価です。 全体評価をするために評価を最後に置くというのが当然であるとは思いますが、実際には今まで説明してきた場面それぞれでも個別に評価しますので、すべての状況に関わる項目でもあります。 研修を評価する際にはパ…
研修の実施方法の最後は9人以上の大グループに対する研修です。 この形式では今までの形式と異なり、全員に個別指導をすることは難しくなります。従って教授事象の運用は的確性を欠きやすくなります。 例えば全員の注意を喚起できているか目標を理解してい…
次に少人数での研修の実施についてみていきましょう。少人数といってもどこまでを少人数とするか、いろいろな考え方があるかと思いますが、今回は8人までを少人数として取り扱います。つまり、3~8人の集団に対しての研修の実施方法について特徴を見てい…
実際に研修を実施する場合はどのようなことに注意していく必要があるのでしょうか。研修を受講する側の集団規模に応じてその特徴を見ていきましょう。 まずは個別指導、一人ないしは二人に対して行う場合についてみていきましょう。 個別指導は教える側、教…
ADDIEモデルの4番目Implementation、実施についてです。実施ではこれまでで設計し、開発した研修をいよいよ実際に実施していきます。 この実施には2種類あります。一つは研修の設計者として開発した研修を提供するという意味での実施。…
Develop(開発)の最後は運動技能に関する学び方です。 運動技能はさらに2つに大きく分けることができます。動作のつなげ方と、個々の動きです。つまり、野球でピッチングするには投球フォームを覚えるということとその投球フォームに基づいた個々の…
態度の学習方法です。態度とは色々な意味があるかと思いますが、ここでは「ある対象・人・事象に対する個人的行為の選択に影響を及ぼす内的状態」のことを指します。わかりやすく言うと、ある行動をとりやすいかどうかということを態度と呼んでいます。 従っ…
言語情報の学び方です。 言語情報は知識や情報といった、言語で示すことができるデータのことを指しています。つまり、学校で習ってきたような知識や本に書かれている内容の暗記などといったことです。 この言語情報を覚えるためには、自分が既に持っている…
認知的方略の学び方についてです。認知的方略は「注目・学習・記憶・思考する方法を選択したり、修正したりする内的過程」と定義されます。簡単に言うと、学び方・考え方ということになります。 認知的方略を学ぶためには前提の知識(知的技能と言語情報)を…
知的技能の最上位階層は問題解決になります。問題解決とは、新しいルールを構築できる能力を指しています。 問題解決は一般的にはゼロからルールを作り上げるのではなく、既存のルールを組み合わせることで新しくルールを作っていきます。つまり、問題を解決…
知的技能の学び方について説明しています。概念の上位階層はルール・原理です。 ルール・原理とは「概念間の関係について記述したもの」になります。例えば、「物を落とすと地面に向かって落下する」といったような原理やルールのことを指しています。 ルー…
概念を便宜上具体的概念と定義された概念に分けて説明しています。 具体的概念は事物などの実際に目に見えるものや触れるものに関する概念でした。 定義された概念は物理的には存在しないもの、例えば愛、嫉妬、保守、帝国主義等のことを指しています。 物理…
知的技能の次の階層は概念になりますが、ここでは概念をさらに具体的概念と定義された概念に分けて説明していきます。 概念は共通の特徴で1くくりに出来ることことを指しています。この時に、ひとくくりになるものは弁別できるような具体的な事物の場合もあ…
Analyzeで分析した5つの学習成果別に、Design(設計)、Develop(開発)の2つのDで考慮すべき要素について考えていきたいと思います。 最初は知的技能についてですが、知的技能もさらに階層別に分けて考えていきましょう。 というわ…
ADDIEモデルのもう一つのD、Develop(開発)についてです。開発とは研修で利用する教材の準備を指しています。Design(設計)で作った仕様書をもとに、予算や学習環境、学習内容などを考えながら開発する必要があります。 開発というと一…
Design(設計)の最後に評価について考えていきます。 そもそもなぜ評価することが必要なのでしょうか。評価することには5つの目的があります。 1.受講者の配置。 受講者が何を知っていて何を学ばなければならないかということを 明確にするために…
教授カリキュラムマップを作り、1コマごとの研修内容が決まりましたら、いよいよ研修の仕様書を書いていきましょう。 研修を設計するためには、大まかに4つのステップを踏んでいきます。 1.学習成果の分類を用いて学習目標を分類する。 2.前提条件に注意…
学習目標を分解再構築することで研修で具体的に何を教えるのかということは決定できるようになりました。今回はどのように研修で教えていけばよいのか、教え方について学んでいきましょう。 教え方を考えていくときは教授事象と呼ばれる9つの指針があります…
目標が明確になったら、その目標を分解していきます。そしてその分解した目標を再構築することで研修を設計していきます。 目標を分解していくには、情報処理分析と呼ばれてるような手続き型の課題分析と学習課題分析の二つを行っていきます。 手続き型の課…
Design(設計)の項目で最初にやることは、Analyzeで分析したニーズを具体的な目標に置き換えていくことです。 具体的な目標を作ることで受講者やその上司、会社や研修の講師などすべての人々に学習の意図が明示でき、何を学習すべきかを理解し…
ADDIEモデルについて説明しています。A、Analyze(分析)の次は Design(設計)です。 設計段階ではAnalyzeで分析したニーズをもとに研修の計画を練っていきます。具体的にはAnalyzeで分析したニーズを分解していき、それ…
ADDIEモデルのAnalyze(分析)ではニーズの分析をすることに重点が置かれることは今まで説明してきたとおりですが、それ以外にも考慮すべき点があります。 Analyze(分析)の最後はニーズ以外の要因についてまとめておきます。 研修を計…
今まで学習成果の5分類についてみてきました。 話をADDIEモデルのAnalyze(分析)に戻すと、ニーズを分析することが Analyze(分析)の目標でした。ニーズのうち、研修のゴール、研修範囲に関してはこれまで説明してきました。ではニー…