Develop(開発)知的技能・具体的概念

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知的技能の次の階層は概念になりますが、ここでは概念をさらに具体的概念と定義された概念に分けて説明していきます。

概念は共通の特徴で1くくりに出来ることことを指しています。この時に、ひとくくりになるものは弁別できるような具体的な事物の場合もありますが、愛や家族、民主主義といったような物理的な弁別ができない事象の場合もあります。

どちらも概念としてひとくくりに同定することが学習成果であることは変わらないのですが、対象物によって学習の条件が若干変わりますので、わかりやすくするために今回は敢えて分けて説明していきます。

具体的概念は分別できるような具体的な事物を対象として同定する概念を指しています。つまり、最低限弁別ができる必要があります。そして、分別した事物の特徴と概念として定義されている特徴とを比較してその概念に該当するかどうかを判断しなければなりません。

この具体的概念を教えるためには、まず学習目標の概念について教えます。

次にその概念に同定されるものを、同定するための属性が何かということを強調しながら教えます。

その後に混同しやすい具体例を、その概念に含まれない理由を説明しながら提示します。

そして複数の例題をあげ同定することで練習を繰り返すことで成果を定着させていくのですが、期間を空けて何度か行うことで、より長期的に覚え続けやすくなります。

つまり、具体的概念を学ぶためには、分別したものを同定するための特徴を理解してもらう必要があります。それには実際に何が概念に属し、何が属さないかという具体例を示した方が効果的に学べますし、練習を繰り返すことで成果が定着していきます。

具体的概念は、弁別したものを同定していくため、弁別ができるようになっているというのが必須の前提条件となります。そのほかに態度や認知的方略、言語情報を事前に学習していると、学習成果がスムーズに得られやすくなります。

また、研修で具体的概念を獲得できたかどうかを評価する場合には様々な具体例を挙げて、その具体的概念に属するものを指し示してもらうというのが最も効率的に評価できる方法になります。

次回はもう一つの概念、定義された概念について説明します。